Illustratorは、主にベクトルデータを扱うソフトなので、様々なサイズに拡大・縮小して使われる可能性のあるロゴデータを作るのに向いています。
以下のようなデータを作成していきます。
細かいツールの使い方などがいくつか出てくるので、
イラストレーターの練習素材として考えていただければと思います。
1.新規データを開く
ロゴを作るためのファイルを、新規で作ります。今回はA4サイズで作っていますが、大きさは何でも構いません。ひとまず新規でファイルを作ったら、保存しておきます。名前はlogo.aiとしました。
2.イチゴのへたの部分を作る
マークのイチゴの、へたの部分を作ります。線なし
塗り
c:8%
M:72%
Y:93%
K:0%
ツールパネルから、スターツールを選択します。スターツールは、長方形ツールや楕円形ツールと一緒になっています。
画面上をクリックし、以下の数値を入力して描画します。
第1半径:12mm
第2半径:8mm
天の数:20
以下のような模様が出来上がります。
このスター(スターには見えないが)の上部を、切り取って加工していきます。
一度、ダイレクト選択ツールでスターの塗りの部分をクリックしておきます。
スターを構成しているアンカーポイントが表示されます。
ツールパネルから、はさみツールを選択します。
はさみツールは、消しゴムツールと同じところに入っています。
先ほど書いたスターの角が、5個分の所で切り抜きます。
選択ツールで、切り抜いた角を選択して移動すると、スターが二つに分かれているのが確認できます。
今回は、上の5つの角を使います。下の部分は消してしまって構いません。
はさみツールで切って作ったパスは、オープンパス(アンカーポイントが一周する様に閉じられていないパス。ペンツールでパスを書き、始点に戻さずに描画を終えた場合、オープンパスになる。)になっています。
クローズパス(アンカーポイントが閉じられているパス。長方形ツールや楕円形ツールなどでパスを書いた場合、クローズパスになる。)になるようアンカーを連結します。
下の二つのアンカーポイントを、ダイレクト選択ツールで選択します。
画面上を右クリックして、連結を選択します。
効果を使って、パスを変形していきます。
角のパスを選択し、[効果]メニュー -> [パスの変形] -> [変形]をクリック
拡大・縮小の垂直方向に、50%を入力
続けて、[効果]メニュー -> [ワープ] -> [円弧]をクリックします。
以下の設定でOKボタンをクリックします。
スタイル:円弧
水平方向チェック
カーブ:10%
水平方向:0
垂直方向:-20%
今の状態は、効果をかける前の形を、データとして保持しており、効果をかけた結果をプレビューしている状態です。
効果を確定し、「元々そういう形のパス」にしていきます。
へたのパスを選択し、[オブジェクト]メニュー -> [アピアランスを分割]をクリック。
これで、効果をかけたプレビューではなく、「元々そういう形のパス」になります。
へたを選択し、プロパティパネルから、wを8mmに設定します。
これで、「へた」の部分は完成です。
3.イチゴの実の部分を作る
ツールパネルから多角形ツールを選択します。半径:7mm
辺の数:3
ツールパネルから回転ツールをダブルクリックして、180度回転させます。
次に、効果を使って角を丸めます。
[効果]メニュー -> [スタイライズ] -> [角を丸くする]をクリック
以下の設定で、OKボタンをクリック
半径:3mm
次に、イチゴの種を作っていきます。
※白の楕円を使うので、アートボードの外(グレーの場所)で作業をするとわかりやすいです。
塗りの色を白にする。
ツールパネルより、楕円形ツールを選択。
画面をクリックし、以下の設定で楕円形を作成。
幅:0.8mm
高さ:2mm
1個分の種が出来ます。
先ほど書いた、イチゴの実のパスと、今書いた種を両方選択し、プロパティパネルより、「水平方向中央に整列」と「垂直方向上に整列」をクリック。
以下のような配置になります。
一度、二つのパスの選択を解除し、白い種だけを選択します。
ツールパネル上の選択ツールのアイコンをダブルクリックします。
数値を指定して移動していきます。
水平方向:0
垂直方向:1mm
設定出来たらOKボタンをクリック
1mm下に移動します。
再度、選択ツールをダブルクリックします。
以下の設定で、コピーします
水平方向:0
垂直方向:2.5mm
種が二つになります。
コピーされた種を選択されている状態で、[オブジェクト]メニュー -> [変形] ->「変形の繰り返し」をクリック。
よく使う作業なので、「CTRL + D」のショートカットを覚えておくと便利です。
種が三つになります。
最初に配置した種を、再度移動させつつコピーします。
選択し、選択ツールをダブルクリックします。
以下の設定で移動します。
水平方向:2mm
垂直方向:0.5mm
コピーをクリック
今コピーした種を、再度移動させつつコピーします。
水平方向:0mm
垂直方向:2.5mm
最初に配置した種を再度移動しつつコピーします。
最初に配置した種を選択し、以下の設定で移動します。
水平方向:4mm
垂直方向:0
右半分が出来ました。
右半分を反転させつつコピーすることで、左側を作っていきます。
選択ツールで、右側の三つの種を選択します。
ツールパネルから、リフレクトツールを選択。
リフレクトツールは、「回転ツール」、「拡大・縮小ツール」と同じ場所にあります。
反転させる基準位置を決めます。今回は、イチゴの実の中央から左へ反転させたいので、イチゴの実の水平方向中央の位置でクリックします。この際、中央に3つある種のいずれかの中央にカーソルを置くと、スマートガイドが表示され、設定しやすいです。
180度反転させつつコピーします。
shift と altキーを同時に押しつつ左方向へドラッグします。
shiftは、45度ずつ動くため、altはコピーするために必要です。
前の工程で作った、「へた」の部分と合わせて、イチゴマークの完成です。
4.テキストを書く
文字の部分を作っていきます。
文字ツールで、以下の文字を書きます。各々書き終わったら選択を解除します。
「cake & happiness」
「CHALON」
プロパティパネル、もしくは文字パネルから、以下のように設定します。
「cake & happiness」
フォントファミリー:メイリオ
文字サイズ:11pt
「CHALON」
フォントファミリー:メイリオ
文字サイズ:30pt
以下のように、スマートガイドなどを参考にしながら、左側を揃えて配置します。
イチゴのマークと合わせて配置します。
5.グループ化とアウトライン化
全体を選択します。
選択ツールで、全体を囲うようにドラッグします。
[オブジェクト]メニュー -> [グループ]をクリック
ロゴ全体がグループ化されます。
※右クリックして[グループ]をクリックでも可
次に、文字をアウトライン化します。
ロゴを選択して、[書式]メニュー -> [アウトラインを作成]をクリック
文字がアウトライン化されます。
以上で、ロゴの完成です。