ひとまず、ベーシックなデザインの物を作っていきます。
一通り、名刺制作の流れが掴めたら、オリジナルの名刺作りにチャレンジしてみてください。
1.名刺の枠を作る
トリムマークと呼ばれる、枠を作ります。実際にこのトリムマークは、印刷屋に印刷を頼んだ際に、裁断する目安になる線です。
新規でファイルを作り(画像はA4サイズ)塗りを好きな色に(画面では黒)線をなしにします。
長方形ツールを選択し、画面上をクリックします。サイズを指定して長方形が書けます。
幅:91mm、高さ:55mmを入力し、OKボタンをクリックします。
名刺サイズの長方形が書けました。この長方形を基準にトリムマークを作ります。
この長方形の外側にトリムマークができるので、長方形自体は、画面の中央に移動しておくと作業がしやすいです。(長方形を選択して移動する際は、ツールパネルから選択ツールに持ちかえることを忘れないようにしてください。)
長方形を選択したら、[オブジェクト]メニュー ー> [トリムマークを作成]をクリックします。
トリムマークは、操作ミスで動かしてしまわないようにロックしておきます。
トリムマークを選択した状態で、[オブジェクト]メニュー -> [ロック] -> [選択]をクリックします。
次は、名刺サイズのガイドを作成します。今の長方形よりも一回り小さい長方形を作って、今ある長方形と合わせてガイドに変えていきます。
長方形を選択したら、[オブジェクト]メニュー -> [パス] -> [パスのオフセット]の順にクリック。
ダイアログが表示されるので、
オフセット:-5mm、角の形状:マイター、角の比率:4
を入力してOKをクリック。
同じ色の長方形が重なってしまっているので、わかりにくいですが、一回り小さな長方形が出来ました。
下の画像は、分かりやすくするように、片方の長方形の色を変えています。
二つの長方形を選択して、[表示]メニュー -> [ガイド] -> [ガイドを作成]をクリック。ガイドが作成されます。
ガイドが作成されます。このガイドも、トリムマーク同様、動かしたくないものなのでロックします。
[表示] -> 「ガイド」 -> [ガイドをロック]をクリック。
これで、ガイドがロックされ動かせなくなります。
これで、ひとまず名刺が収まる枠が出来ました。
2.定規を表示しガイドの設定
次に定規を表示させます。
[表示]メニュー -> [定規] -> [定規を表示]
通常、定規の原点は、ドキュメントの左上に設定されています。
今回は、名刺の左上を原点として設定します。
名刺の左上を拡大表示しておくと便利です。
定規の横軸と縦軸が交わる所から、原点にしたい名刺の左上までドラッグします。
ドラッグして離したところが原点に設定されます。
名刺の左上が原点(0 , 0)に設定された。
上の定規から、トリミングマークの垂直方向中央の位置までドラッグすると、名刺サイズをちょうど真ん中から上下に二分するガイドが引ける。
また、上の定規からドラッグし、横の定規の目盛りが40mmの箇所でドラッグを離すと、上から40mmの箇所にガイドが引ける。
3.ロゴを配置してサイズと位置を調整
ロゴのデータを別途開き、ロゴを選択しコピーします。
名刺のデータに戻りペーストします。
※ロゴの作り方は、別途記事を参照
ロゴのサイズを合わせます。
ロゴを選択した状態で、プロパティパネルで以下のように設定します。
基準点:左上
X:6.5mm
Y:6mm
リンクマークにチェック
W:25mm
4.文字の入力
次に、名刺に書く文字を入力します。適宜、ご自身の内容に合わせて書いていただいて問題ありません。
文字1----
スタッフ(改行)
田中一郎
文字2----
123-4567 東京都新宿区西新宿1-2-3(改行)
03-1234-5678 / tanaka@sample.com
また、この時点では、文字の大きさや、配置される場所はどこでも問題ありません。
書いた文字を選択して、プロパティパネルから以下の設定をします。
フォントファミリ:游ゴシック
フォントスタイル:Regular
フォントサイズ:6.5pt
行送り:10pt
文字のトラッキング:30
さらに、文字の一部だけ大きさを変えます。
テキストツールを選択し、「田中一郎」の文字を選択します。
その際、カーソルの形が、通常の文字を追加する場合の時にクリックすると、新しく文字を作ってしまうので注意します。
「田中一郎」の文字が選択出来たら、文字の大きさを6.5ptから10ptに変えます。
次に、文字を右揃えにします。
選択ツールで、二つの文字を選択します。
この時、「田中一郎」を大きくしたときのまま(田中一郎の文字を選択したまま)だとうまくいかない場合がありますので、選択ツールで何もないところをクリックし、一度選択を解除したのちに、再度二つの文字を選択します。
プロパティパネル、もしくは段落パネルから、右揃えを選択します。
文字の位置を合わせます。
ガイドに合わせて、以下の図のように配置します。
5.帯を書く
最後に、文字の下に帯を書いていきます。トリムマークに合わせて、塗り足しを意識しながら書いていきます。
塗りの色を以下の設定にします。
C:8%
M:72%
Y:93%
K:0%
今回は、ロゴの色と同じ色にしています。
長方形ツールを選択し、以下の図のように、左下のトリムマークから、縦方向は中央のガイドまで、横方向はトリムマークの交点までドラッグします。スマートガイド(カーソルを動かすと出てくるピンク色のガイド)を参考にドラッグしてください。
もしずれてしまったら、無理に修正しようとせず、やり直したほうが早いです。
以下のように、文字が長方形に重なり見えなくなってしまいます。
帯を選択し、[オブジェクト]メニュー -> [重ね順] -> [最背面]をクリックします。
帯が背面に移動し、隠れていた文字が表示されます。
オレンジの背景に、黒文字が少し見にくいので、文字の色を白に変えます。
二つの文字を選択し、塗りの色を白に変えます。
これで、完成です。
実際に、印刷業者に出すときは、文字をアウトライン化してから出します。
尚、今回の手順は、以下のテキストを参考に、アレンジしてなるべく解りやすくキャプチャ多めにして記事を作っています。